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  • 2009.11.03 Tuesday
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藤沢周平作品−−「鬼の爪」を観る

何日前だったかに録画しておいた映画「鬼の爪」を、母とふたりで、観た。
これも、「蝉しぐれ」の作者・藤沢周平作品だ。
ここでも、藩の幹部の陰謀に、親友と不本意な決闘を余儀なくされる下級武士の不条理な人生を描いている。「蝉しぐれ」の姉妹編のような作品だ。

友情、兄弟の愛、師弟の絆、親子の絆、そして、今回は、武士と侍女の恋愛をテーマにしていた。その侍女役が、私の大好きな松たか子だった。
そもそも、先日、夜、妹が、「松たか子で、藤沢周平の映画を放送するよ」と教えてくれ、慌ててテープを用意し、ぎりぎり間に合わせて録画したものだった。

やはり、松たか子は、このような作品に似合う女優である。このような役柄こそ、彼女の才能を十二分に発揮し得る役柄だ。
作品そのものの、やはり日本人の美しい魂に感銘を受けるとともに、久しぶりに、松たか子の好演に魅せられた、嬉しいひとときであった。

バッハ「音楽の捧げもの」にはまる

つい最近の事だが、バッハの「音楽の捧げもの」にはまっている。私の所有のCDは、カール・リヒター指揮の盤だ。フルートは、オーレル・ニコレが吹いている。
先日、ネット上で知り合いになった、ドイツ留学中の青年ピアニスト−−この青年が、芸術を真摯に追求し、思索を深めている青年で素晴らしい−−のblogで、オーレル・ニコレの名を見て、懐かしく思い、彼の演奏するCDを聴いてみる気になった。

で、久しぶりに聴いてみて、驚いた。正直、以前い聴いた時は、バッハの代表作の一つと高く評価されている作品だが、いまひとつ、訴えかける力に欠けているように感じた。以来、全曲通して聴くことはなかったのだった。

ところが、今回、聴いてみて、最初の曲から引き込まれた。
これは、やはり、バッハの代表作の一つと言うべき作品である。
私にとって、バッハの作品は、掛け替えのない作品が数多ある。中でも、「マタイ受難曲」「平均律クラヴィーア曲集(全2巻)」「フーガの技法」「無伴奏チェロ組曲」「ロ短調ミサ曲」がベスト5なのだが、それに加えて、「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」「ヨハネ受難曲」「イギリス組曲」「フランス組曲」「クラヴィーア練習曲(全2巻)」と続くのだが、この「音楽の捧げもの」は、明らかに、上位5曲の中に入るべき作品だ。

音楽的な魅力はもちろんだが、ベスト5に入る作品に共通している思想的深さが全編通して聞き取れる作品である。
通俗的ニヒリズムよりさらにずっと深い「虚無」の深淵に到達して、魂の奥底を浄め、静め、癒してくれる音楽−−。

また一つ、バッハの作品との「一期一会」の出会いを得た思いである。


バッハ「無伴奏チェロ組曲」を聴いて、魂を癒す

<ペットと旅・総合情報サイト>の「八ヶ岳南麓Pet.com」について、結局、今日も再考することになってしまった。ペンションの営業も様々なむずかしい問題があるが、今回のプロジェクトもまた、違ったむずかしさがある。元々、私たち家族は、利潤追求は二の次のような経営、ペンションの原点がもつポリシーを守った営業を行ってきている。
今度のプロジェクトも、単なる利潤追求のためのものではなく、八ヶ岳南麓の観光の活性化を目指すという主旨があるわけだが、しかし、生活の事を考えると、或る程度の利潤は担保しなければ実際問題として運営は困難だし、途中で挫折するようなことがあっては、このプロジェクトに参加・協賛してくださった皆様に、かえってご迷惑をかけることにもなる。
そこで、利潤追求とは嫌な言葉でどうしてもなじめないが、収益の確保は、きちんと計らなければならない。・・・そこが、私たち家族には、むずかしいのだ。
本当は、道理の追求、人情の追求がそのまま収益の向上に繋がればよいのだが、時に、二律背反の様相を呈することもあるのが現実だ。
で、あうでもない、こうでもないと意見交換を続けているわけだが、しかし、それもどうにか、最終的な結論が出たように思う。今度こそ、また実務作業に戻れるだろう。

そういう神経の疲れる時間を費やして一日を終えようとしている今、バッハ作曲「無伴奏チェロ組曲」第1番・第2番・第6番を聴いている。演奏は、ミッシャ・マイスキーだ。
無常観が底に流れながらも、やすらぎと癒しをもたらしてくれる音楽。今の私の心境にぴったりはまってくる。
痛めつけられた神経をほぐすのに、実に効果的な作品だ。不条理を知った者の痛みや悲しみを包含しているからこそ、ふくよかで低音階のチェロの響きそのものが、私の魂に触れてやまない・・・。

待望の「鬼平犯科帳」の再放送!

今日は何と言っても、テレビ映画「鬼平犯科帳」のことを書かねばなるまい。「鬼平」はいろいろな俳優さんが演じられたそうだが、私と母の大のお気に入りは、もちろん、歌舞伎役者の中村吉右衛門さんの「鬼平」だ。
その厳しさと懐の深い慈悲の心さえ感じる優しさ。若い頃はハメを外したこともあったという設定を物語るちょっとおどけた童心。近寄り難いと見えて、実は何でも話せる気安さを併せ持つ人柄。こういった特徴を表現するに、吉右衛門さんの右に出る者はいないのではないか。

昨年12月中旬に急遽、時代劇専門チャンネルに入会したのは、他ならぬ吉右衛門さんの「弁慶」が再放送されるとmixiで知ったことから。歌舞伎の「弁慶」も、私と母は一致して、吉右衛門さんの「弁慶」が、團十郎さんの「弁慶」と共に大好きなのだ。それがテレビドラマとして放送されていたということで、即入会を決めたわけだ。

そうしたら、全く思いがけないことに、以前にも何度か書いた藤沢周平の名作「蝉しぐれ」の全7作一挙放送という幸運に恵まれた。これはもう入会金の費用対効果を上回ると感激していたら、なんと、以前から、「鬼平」の初期作品からできれば全てを見たいと思っていたのだが、その願い−−今回の放送が全作品放送になるのかどうかは定かではないが−−が、こんなにも早く実現したのだ。

私と母の興奮が天まで上り詰めたことは言うまでもない。前日からビデオテープをセットして録画もOK状態にして今日の午前10時を待った。それも、パソコンのソフトのスケジュール表のタイムスタンプを9時50分、9時58分、10時と3度もアラームが鳴るように設定して待ったのだった。

ここ数日前から風邪気味だった母だが、昨日あたりからだいぶ回復し、今日はほぼ正常の体力に戻ったようで、結局、4話全てを、リアルタイムと録画で見てしまった。
特に今回は、大ファンの蟹江敬三さんの小房の粂八と梶芽衣子さんのおまさが「鬼平」の密偵になる過程を描いていてとても興味深かったし、やはり妹も含めて我が家で人気の柄本明さんや石橋蓮司さんがゲストの主役を演じていた作品と、十分堪能できた。

「蝉しぐれ」や「鬼平犯科帳」のような名作を見ると、単なる娯楽的な時代劇がちゃちにみえてしまうね、とは母の言葉。全くその通りなのだが、それほど見応えのある傑作だと思うのだが、でも、まあ、それはそれで、現実の世界では成就できない勧善懲悪、権力と正義の一体化とか、恨みや無念さを裏稼業の者に託すこととか・・・楽しみは尽きないのが時代劇ファンの私と母の本心ではあるが・・・。

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